UTAU-BLOG 3

by YOSHIKI HORITA from iMAGINATIONS

この中で自分に何ができるのか? これから一緒に何ができるのか?

在インド日本大使館は、日本政府による新たな措置を発表した。

ポイント:
・4月1日、日本政府は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う水際対策強化に係る新たな措置として、インドを含むすべての国・地域からの日本人を含む入国者に対し、検疫所長の指定する場所で14日間待機すること、日本国内において公共交通機関を使用しないことを要請することを決定しました。

・本措置は、日本時間4月3日午前0時以降に日本に到着する飛行機等から対象となります。したがって、4月2日、3日、4日のデリー発の日本航空便及び4月3日、5日、8日のデリー発の全日空便をご利用される皆様は本措置の対象となります。

・なお、日本でのトランジットのために上記航空便を利用される方は、経由地となる日本で入国手続きをしない場合、上記措置の対象となりません。また、日本で入国手続きをする場合は、日本滞在中は上記措置の対象となりますが、14日間の経過を待たずに出国することは可能です。

引用元:

昨日も書いたように、帰国者や、訪日外国人からの感染が増えている以上、こうした措置はやむを得ない。今は可能な限り感染拡大を抑えるのが、人類のため、日本のため、僕たちの町のため、僕の、あなたの、愛する人のためになる。お互いに、怖れからではなく、愛から動こう。

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さて、帰国した日からの自主自宅待機は三日目になった。今日は、ほぼメールと電話の一日。心に不安を浮かべている人も少なくない。先行き不透明な状況に、ほとんどの人が慣れていない。まったくの未体験というのは誰にとっても怖いものなのだ。

そもそも、そうした怖さを払拭するため、先人たちは自然界をコントロールしようと挑み、近代社会を形成してきたのかもしれない。都市とは、予測可能な、ある役割のために作られたモノで溢れた空間である。スイッチを押せば電気が点き、レバーをひねればお湯が出て、時間通りに電車が走る、といった具合に。100年前に夢のまた夢だった世界は、いつしか現実となり、今やそうでなくては生きていけないような気にさえなっている。

そういえば以前、インドで仲良くなったカップルが、半年間のアジア旅を終えて帰国した時の話を聞かせてくれた。

成田から新宿へ向かうリムジンバス。空港内で少し迷ってしまい、走って乗り場へ向かった。バスの入り口に滑り込むと、後部座席の中年男性が明らかに怒っている。「何やってるんだ、もう二分遅れてるじゃないか!」

も!

ちなみに僕は、インドで時間通りの列車に乗ったことがない。この話を聞いたのは、デリーからヴァラナシに、10時間遅れで到着した年だったか。

さておき、この例はひとつの象徴に過ぎず、都市部に生きる多くの現代人が「思ったように進んで当然」という思考習慣を多少なりとも持っているように思う。だから、それが狂うと不安や不快が顔を出す。原因も明確にしないと納得できない。わからない、が一番困る。

けれど、それは本当のことなのだろうか。

この世界は、わからないことのほうが遥かに多いのではないか。

新型コロナは脅威とも見られるが、様々な気づきの扉にも見える。生きていれば、このような新しくて、大きな「わからない」に出くわすことだってある、という実は当たり前の事実も思い出させてもらっている。人生とは、誰かが、時間通りに、決まった行き先まで運んでくれるバスではない。今は、答えを外部に求め過ぎず、異なる意見にも反応し過ぎず、この中で自分に何ができるのか? これから一緒に何ができるのか? を愛と共に考えたい。パンデミックは、人類の知恵と想像力と適切な行動とで防ぐことができるはずだ。注意深く、感染の可能性をできるだけ潰して、何年か後に「大丈夫だったじゃーん、やりすぎだったんだよ」とバカにされるくらいでいい。どれだけバカにされても、大切な人が生きていてくれる方がいい。

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Rishikeshにて。アーラティ(火の儀式)を終え、祈りを込めた花をガンジス川へ捧げる。pic by Myoka