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UTAU-BLOG 3

by YOSHIKI HORITA from iMAGINATIONS

岐阜リトリート ありがとうございました。


名古屋駅から車で1時間半ほど、岐阜県恵那市の日天月天さんでのリトリート。山があり水がある、僕が大好きなロケーション。いつものように天候にも恵まれて、参加者のみなさんと最高のひとときを過ごすことができた。


"声と呼吸をひらく。人生をひらく"
ある時に閃いてから、この言葉をタイトルとしてワークショップやリトリートを何度もやらせていただくようになった。

ひらく、とは何か。

身体があることで、僕たちはたくさんの経験ができる。出会ったり別れたり、笑ったり泣いたり。

時には誰かとの比較や、競争という体験をすることもある。けれど、それは魂の成長のためであって、自分を孤立させたり、誰かを羨んだり憎んだりするためのものではない。

喜び、幸せと共にあるとき。心は果てしない広がりを感じられる。
怖れ、怒りと共にあるとき。心は箱に閉じ込められているみたい。
なぜなら、喜びや幸せは新鮮な体験であって、怖れや怒りは過去の記憶や情報からの影響だから。

失敗したら、間違ったらどうしよう。笑われたらどうしよう。嫌われたらイヤだな。あの人が思い通りにならない。期待したように物事が進まない。など、など、など。これらは全部、記憶と情報からの判断に過ぎない。今までがそうだったから、またはそうだと聞いているから(これは本当に最悪)、次もそうに違いないという小さな小さな思い込み。

今この瞬間を、新鮮な心のあり方でいられたら、本当に何もかもが違って見えてくる。
いつも歩く道も、食事するときも、仕事でも。たとえルーティンであっても、新しい気持ちで行なってみると、あらゆることが驚きに満ちていると知る。もっとも簡単な実験は、明日死ぬと思って、一度まわりを観察してみることだ。何もかもが素晴らしすぎて泣けてくるかもしれない。家族や友達、大切な存在を亡くしている人はよく分かると思う。当たり前なんてどこにも何も無いということを。

想像力は過去ではなく前向きに働かせるほうがいい。

生きとし生けるすべてのものは、もちろん人間も含めて、変化しない時がない。産まれて、生きて、死ぬまで、変わるということを変わらずに続けている。天文学者エドウィン・ハッブルらが発見した法則によれば、宇宙空間も常に膨張を続けているという。宇宙が広がっているのに、宇宙の一部である生命、つまり人間が意識を閉じているとは、実に不自然な状態だといえる。逆に考えれば、不自然だからこそ閉じた状態はしんどいのだ。


ひらく、とは。今この瞬間をあるがままに感じ、味わい、新しい体験として新鮮に向かい合うこと。

呼吸は生命維持活動であり、生命維持活動の中では唯一、意識を持って動かすことができる行為。そして声は、他者とのコミュニケーションであると同時に、自分自身とのコミュニケーションでもある。確信を持ったアファメーション(宣言)が心に力強い影響を及ぼすことはよく知られている。さらに歌は、調和や広がりを感じ、共有し、また感情を解き放つことができる、とても素晴らしい方法だ。

呼吸、声、歌を学ぶ道の途中、そこで得た感覚はあらゆるものにつながることを知った。ある場面の中で自分はどのように呼吸しているのか。発した言葉はどのように形になったのか。歌の根本はどこから来ているのか。ひとつひとつ心を込めて練習していると、過去の苦労という思い込みは「現在の自分を形成する愛すべき要素」となり、長年許せないと思い込んでいた人は「触れられたくなかった部分へ気づきを与えてくれた教師」になった。現在を大切に扱うことで、過去の意味までがらりと変わってしまった。

いいことも悪いこともない。それをいい悪いと判断する自分がいるだけ。
たびたび耳にするこの言葉も、体験を通すと、知識を超えて智慧になる。頭の中のふわっとした言葉ではなく、血となり肉となる。

普段のトレーニングでも、ワークショップ、講座も、リトリートでも、ライブで歌う時もレコーディングの時も、伝えたいのは"ひらく"ということ。すべてに対して、自分に対して。ひとつの呼吸を大切に、ひとつの声を大切に。今この瞬間を大切に。そうすれば本当に何もかもが変わる。変わるという表現が抽象的すぎるなら、こう言い切ってしまってもいい。

「何もかもが、確実に良くなる。」

今回のリトリートでは、呼吸と声のワークの他、主催の竹中光麗さんによる草木染めもみんなで体験した。新緑の生命力みなぎる自然の中、麻100パーセントの褌を茜で染めるのだ。同じ行程であっても、ひとりひとり染まる濃さや模様が違う。自然のものはみんな違う。それがいい。

 

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